介護業界は慢性的な人手不足に悩まされています。仕事を辞めたいのに言えない職員もいます。背景には、労働環境や当面の問題、介護の重要性や使命感、他の雇用先の選択肢の限定などが影響している可能性があります。
この記事では、『なぜ介護職の人たちが辞めることができないのか』『その背景や現状について』考察していきます。改善策についても探っていきます。
- 介護職の就職や転職を考えており、人手不足の施設での労働環境や勤務について関心がある
- 介護施設の現状や人の手不足の社会的影響について知りたい
・介護ストレスで心療内科受診に至るまで
・すぐに仕事を辞める方法
・家族に介護が必要になったとき
・悪質な派遣業者の見極め方
・労基署への通報と労災認定までの体験談
・労働問題の無料相談窓口の紹介
ぜひ最後までお付き合いください。
介護施設の人手不足で職員が辞めたいと言えない理由
\ すぐに辞めたい方はこちら /
介護施設の人手不足で職員が辞めたいと言えない理由は、人手不足が解消しないまま高齢化に歯止めが効かないことにあります。介護士の負担だけが増える一方です。そんな状況を目の前にして、『辞めます。』ということは、一緒に働く介護士や、接していた高齢者に迷惑をかけられないという気持ちが働いてしまいます。
Twitterにはこんなつぶやきがありました。
介護施設の人手不足〜本当にあった話〜
以下は人手不足の施設によくある状況についての悩みです。
疲れました。
早出いない明けがキツすぎます。
人手が足りません。
でも入居者は待ってくれない。
入社した時より仕事がキツくなった気がします。
人が来ないからしんどくて、もう泣きそうで本当に出勤したくないです。でも我慢するしかないんでしょうか。
人が来るまで耐えるしかないんですか。
私が辞めたらきっと他の職員は倒れてしまう…でも私もう限界です…どうすれば…
支離滅裂ですみません…。何かアドバイスください。
みんなの介護コミュニティ
介護施設は深刻な人に手不足に悩んでいるのに、なぜ介護職の人たちは辞めたいという気持ちをなかなか口にできないのかな?
理由は、雇用の不安・他の雇用先の選択肢の限定・使命感や責任感の重圧・そして職場内のコミュニケーションや意識の問題など、複雑な問題が絡み合っているんです。
介護施設で働く人々が辞めたいと言いにくい理由について、その背景とともに考察していきます。
人手不足なのに辞められない原因|改善策を教えて
【人手不足なのに辞められない原因1】入社した時より仕事がキツくなった
人手が足りません。
みんなの介護コミュニティより抜粋
でも入居者は待ってくれない。
入社した時より仕事がキツくなった気がします。
入社した時よりも仕事がキツくなった理由は高齢者の介護度は上がるのに対して人手不足は解消してないからです。
介護施設における人の手不足や仕事のキツさに対する解決策を箇条書きで提案いたします。
改善策の提案
- 雇用条件の改善
- 新たな人材の確保
- 業務の効率化と効果的なタスク管理
- チームワークの強化とコミュニケーション向上
雇用条件の改善とは、従業員の勤務や給与を見直し、魅力的な条件を提供することです。
また、労働時間の見直しや休暇制度の充実を図ります。
新たな人材の確保とは、介護職員の採用活動を積極的に行い、多様な求職者にアプローチすることです。事前研修やキャリア支援を充実させ、未経験者や異業種からの転職者を受け入れます。
業務の効率化と効果的なタスク管理とは、デジタルツールの活用により、作業効率を向上させます。タスクの優先順位を設定し、効果的な時間管理を行います。
チームワークの強化とコミュニケーション向上とは、スタッフ間の連携や情報共有を重視し、コミュニケーションを図ることです。
あなたが働いている施設は職員や利用者を大切にしているでしょうか?
【人手不足なのに辞められない原因2】人が来るまで耐えるしかないのか
人が来ないからしんどくて、もう泣きそうで本当に出勤したくないです。
でも我慢するしかないんでしょうか。
みんなの介護コミュニティより抜粋
人が来るまで耐えるしかないんですか。
出勤したくないというところまで深刻な場合は心療内科を受診することをおすすめします。我慢する必要はありません。まずは自分自身を大切にすることです。
改善策の提案
目の前の状況だけでなく、将来の自分を考えることが大切です。 一時的な辛さであればキャリアに繋がる将来の財産となることもあります。
意見や悩みを上司や仲間に相談しましょう。チーム内でのコミュニケーションや相互サポートは重要です。自分の状況や悩みを率直に伝え、労働環境改善の提案をすることも大切にしましょう。
適度な休息やリフレッシュの時間を確保することが大切です。
心身の健康を維持することで、仕事に対するモチベーションを保つことができます。自分の適性や興味に合った仕事や環境を見つけることが大切です。
最も重要なことは、自分の気持ちや身体の状態を無理せずに大切にすることです。
【人手不足なのに辞められない原因3】私が辞めたらきっと他の職員は倒れてしまう
私が辞めたらきっと他の職員は倒れてしまう…でも私もう限界です…どうすれば…
みんなの介護コミュニティより抜粋
「ただでさえ人手不足の施設その上自分までやめてしまったら他の職員に迷惑がかかる。だけど自分自身もすでに限界がきている。」これは責任感の強い介護士あるあるですね。
改善策の提案
無理に耐えることは、心身の疲労や病気になる可能性があります。自分自身の健康を守ることが大切です。
誰かに頼ることを気にしないでください。 周囲の人々や有利に自分の状況や感情を話し、サポートを求めることが重要です。
自分の限界や目標を明確にしましょう。自分の勝手な責任や仕事の範囲を客観的に見て、自分自身とのコミュニケーション調整を図ることも考えましょう。
現状に囚われず、将来のキャリアや生活の目標を明確にしましょう。 転職やキャリアの変更を検討することも、新たな道を見つける手段の一つです。
専門家のアドバイスを受けましょう。キャリアカウンセラー心理やカウンセラーなど、専門家のサポートを受けることで、自分自身の感情や考えを整理することができます。
最も重要なことは、自分の心と身体を大切にすることです。自分の限界を感じたら、無理せずに適切な順番を取り、自分自身の幸福と健康を守ることを優先しましょう。
- よく気がつく人
- 利用者の方に信頼されている人
- 責任感が強い人
- 優しい人
- 頼まれごとが多い人
このような方は特に要注意です。
日本の介護現場の実態【厚生省の資料より】
次に厚生労働省の資料から日本の介護現場の実態を見てみましょう。
○ 介護労働者の就業形態は、非正規職員に大きく依存している。
○ 介護労働者の年齢構成は、介護職員(施設)については、30~49歳が主流となっているが、訪問介護員においては、60歳以上が約3割を占めている。介護人材の確保 厚生労働省
○ 男女別に見ると、介護職員、訪問介護員いずれも女性の比率が高く、男性については40歳未満が主流であるが、女性については40歳以上の割合がいずれの職種も過半数を占めている。
調査報告からも介護事業所における人材不足の深刻さがわかります。
訪問介護は特に介護士の高齢化も進んでいます。
このような現場で働いていませんか。
- 採用が困難である
- 労働条件が良くない
- 人材獲得競争が激しい
これらの条件を改善できなければ今後段階的に増えていく高齢者に人手不足が追いつくことはなくますます深刻になっていくのは確実です。
介護施設の人手不足に解決策はあるの
介護施設の人手不足の解決策はあるのでしょうか。
【解決策1】働きやすさ確保と定着の促進
働きやすい環境に変えていくことが先決です。
- 従業員の継続や福利厚生を改善し、魅力的な労働環境を提供する
- 職員のスキルアップを支援し、キャリアアップの機会を提供する
- 新卒や異業種からの転職者を積極的に採用し、職場への定着を目指す
人手不足で働く施設の原因が人間関係にあるとしたら環境を変えることが1番の解決策になります。朝目が覚めて職場に行きたくない日が長く続いていたり、体が動かないという場合はそれがサインです。
介護現場は日々さまざまな人間関係に囲まれています。利用者やご家族、医師、看護師、ケアマネージャー、介護職員、栄養士など。コミュニケーションを図り仕事をしなければなりません。
必要な意見を伝えるために衝突することもあります。また利用者の方の介護の状態によっても関わり方を変えていかなければなりません。
介護職で離職の一番の理由が人間関係にあります。
十分な人員が確保できていない施設は特にチームワークが大切です。うまくコミュニケーションが取れていないと事故にもつながります。もう一度あなたの施設での人間関係を見直してみましょう。
こちらから現在あなたのストレスを測定できます。⇨イライラを解消したい 【ストレスチェック制度とは】
【解決策2】効率的な業務プロセスの導入
- デジタル化やIT技術を活用し、業務の効率化を目指します。
- 業務の見直しや再設計を行い、無駄を削減する。
- チームやコミュニケーションを強化し、業務の連携をスムーズにする。
さらに重要な解決策
就職して5年〜6年経過している場合は働く施設の求人を確認してみましょう。なぜならあなたが働いている施設も知らず知らずの間にブラック施設になっている可能性があるからです。
- 給与が他の施設と比較して高く設定してある
- 常に求人が出ている
- 転職サイトに記載してある求人とハローワークに出されてるものと内容が違う
これらの内容とあなたの雇用契約書の労働条件などを比較してみましょう。
そこに書かれている内容が求人票と違った場合は人事に相談してみましょう。あなたが退職することで施設側は困ります。施設によっては交渉で給与が上がる可能性もあります。もしあなたが今働いている施設がこのようなことに該当したら要注意です。
【退職代行】をご存知ですか?ブラック施設でも最短で辞められます。⇦こちらの記事を参考にされることをおすすめします。
環境を変えることブラック施設から解放されます。
【解決策3】地域との連携と協力
膨大な求人票の中から自分に合った施設を選択することは時間に余裕がないとできません。
- 地域の教育機関や資格と連携し、介護職の養成や研修プログラムを充実
- 地域のボランティアや地域住民との協力体制を構築し、支援や協力
- 地域の行政や関連団体と協力して、介護施設の人材確保に取り組み
さらに重要な解決策
施設の人手不足が限界で転職を考えて仕事をしているのであれば今から派遣会社に登録することをお勧めします。もちろんハローワークには膨大な数の介護職の求人があります。
高齢化に伴い今後も増えていくことでしょう。しかしたくさんの求人の中から自分に合った施設を選ぶのは至難の業です。中にはブラック施設もたくさんあります。
派遣会社に登録し段階的に正社員を目指すのであればブラック施設を避けられる可能性があります。
派遣会社を活用するメリットとしては以下のようなことが挙げられます。
- 担当者が施設の詳細な情報を持っている
- 実際に働いている派遣社員から情報を得ることができる
- 働いてみて判断することができる
これらはハローワークの求人票から読み取ることはできない情報です。
もちろん登録、相談は無料です。転職したけど気がついたらブラック施設に就職していた。ということにならないために利用する価値はあります。
介護派遣で実績があり評判の良い会社は【保存版】介護派遣で評判の良い会社〜おすすめ3選とその理由〜をチェックしてみましょう。
\ 詳しくはこちら/
まとめ
この記事では施設の人手不足にに悩んでおられる方に向けて現状を理解することと今から準備できることを解説させていただきました。
まずはあなたの原因をはっきりさせることから始めてください。
次に行動できる道筋が見えてきます。今までの経験を活かせるように今から少しずつ準備しておきましょう。自分に合った施設は必ず見つかります。
コメント