サービス残業が違法だということを知ってますか。介護業界がブラックだと言われている原因がこのサービス残業です。
今回の記事ではサービス残業が当たり前になっている原因にと対処法について解説していきます。
介護のサービス残業は当たり前なのか
ここではある介護士さんの悩みを紹介します。介護のサービス残業が常習化している様子がうかがえます。介護職は人情からついサービス残業になる業務が増えてしまいます。
病院勤務ですが、サービス残業が当たり前です。
みんなの介護コミュニティ
タダ働きなんて嫌で、徐々にやる気が失われていきます。
タダ働きなのにきちんと全力で仕事なんて、できるもんですか?
じいちゃんばあちゃんは基本好きなのですが、だからといってタダ働きまで好きにはなれない。
だから仕事が早く終われるように必要以上に仕事を背負おうとはしないようにしました。
(周囲からは冷ややかに見られてます)
でも…労働者が時間外に働かなきゃ現場が回らないようなのって、おかしいですよね。労働者が時間で終わってたら現場が回らないようなら、それに対する手立てを経営がとるべきですよね。
残業命令を出してでも対応すべきじゃないですか。
それを現場判断で残業して、命令じゃないから残業代は出さないよって、おかしくないですか。
完全に見切って時間で帰れるようになりたいけどそれもできず、でも納得がいかないままにタダ働きをして。
それともこういうことを思う俺って、介護職員としては不適格なんでしょうか。俺、おかしいですか?
このように、度を超えてしまうと『やってられない。』という気持ちになってしまいます。
介護でサービス残業になる行為とは
サービス残業を防ぐためには、労働時間の適正管理: 労働時間を厳密に管理し、法定労働時間や休憩時間を守ることが必要です。労働契約に基づいて、労働時間の遵守を徹底しましょう。
あなたが働く施設はサービス残業が当たり前になってはいないでしょうか。
これらはサービス残業に該当する違法行為です。
- タイムカードを切ったあとに働く
- 残業時間の端数の切り捨て
- 勤務時間前の労働
- 業務時間外の介護記録
- 利用者さんへの対応
このほかにも、サービス残業になりやすい業務は勤務時間外の介護記録の記入や月のミーティングです。シフトの関係で、休日出勤せざるを得ないということにもなります。
介護でサービス残業が当たり前になっている原因と対処法
サービス残業が当たり前になってしまう原因とは一体どのような状況でしょうか。
サービス残業が当たり前になっている原因
- 介護記録が時間内に記入できなかった
- 休日出勤でのミーティングや勉強会
- 利用者の家族への対応
どの施設でもよくある光景です。『気づいたら勤務時間をオーバーして業務に当たらざるを得なかった。』というパターンが繰り返し続くと麻痺してしまいます。
介護記録が時間内に記入できなかった
勤務時間ギリギリまで利用者さんのケアをして、『勤務時間内に介護記録の入力や申し送りなどができない。』人手不足から『業務時間内に事務作業をすることが難しい』などが原因でサービス残業になっているケースがあります
まずは業務改善が必要です
介護記録が時間内に記入できなかった場合でも、サービス残業にならないようにするには、以下のことを確認してみましょう。
- 業務量は適正かどうか
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効率的な業務プロセスの見直しや、必要な人材の配置や教育の充実によって、業務量を適切に配分し、記入作業に必要な時間を確保することが重要です。
- 労働時間は適正に管理できているか
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労働時間や休日の取得に関する労働基準法や労働契約に則り、適切な労働時間を守ることが重要です。
- ITシステムの活用がされているか
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デジタル記録システムを導入することで、介護作業の効率化と時間短縮が期待できます。また、システム上の自動入力やテンプレートの活用など、手間を省く工夫を行うことで、記入作業の負担を軽減できます。
- コミュニケーションが取れているか
チームメンバーとの連携や情報共有を係数に行うことで、記入作業の効率化や補完が可能となります。記入作業の負担を分散し、時間内に適切に処理できる環境を整えることが重要です。
慢性的なサービス残業は上司に相談しましょう。
仕事のやり方を改善することができれば業務の効率が高まる可能性があります。できることは仕組み化をし効率的に業務がこなせるようにしましょう。
人員の増加、仕事の割り振りなど相談することでサービス残業がなくなるかもしれません。残業の減少にもつながるでしょう。
利用者の家族への対応
介護中に利用者さんやその家族の対応をするとサービス残業になってしまうこともあります。
退勤時間前に利用者さんやそのご家族に相談され退勤時間を過ぎてしまうこともあります。残業を申請すれば問題ありません。しかし通常の退勤時間でタイムカードを切ってしまうとサービス残業になります。
利用者の家族への対応が長引いた場合
利用者の家族への対応が長引いてサービス残業になった場合、以下の対策を検討することが重要です。
利用者の家族とのコミュニケーションを密に行い、要望や情報の共有を効率的に行うことが重要です。定期的な面談や連絡手段の確立、情報共有の円滑化など、議事的なコミュニケーションの促進を図りましょう。
休日出勤でのミーティングや勉強会
休日出勤でのミーティングや勉強会がサービス残業となることにはいくつかの問題があります。
- 休日出勤は本来、労働者にとっての休憩やリフレッシュの時間であるべきです。このため、適切な休息をとることができず、精神や身体的な健康への影響が懸念されます。
- 休日出勤でのミーティングや勉強会は労働者のプライベートな時間に干渉することになります。労働者にとって家族や友人との時間や自己の趣味や興味に費やす時間は重要です。
- 『職員全員のシフトを調整することが難しく、勤務時間外にミーティングを実施する。』また休日に勉強会の参加を義務付けている場合も同様です。
労働基準監督署へ相談
労働基準法では、労働者の労働時間や休日の取得に関する規定が存在します。
労働者にとって家族や友人との時間や自己の趣味や興味に費やす時間は重要ですが、これらの時間が削減されることにより、労働者のワークライフバランスが認識される可能性があります。
労働基準監督署へは、匿名で通報することが可能です。サービス残業の実態を説明できる根拠や資料を準備してから行いましょう。
違法なサービス残業を行っていることが認められると、会社への指導や是正勧告がなされます。
労働基準監督署への相談方法が知りたい方はこちらの記事を参考にされてください。
【結論】介護派遣は思った以上にひどい〜派遣切りから労災認定までの体験談〜
それでも介護でサービス残業が改善されない
。
あらゆる方法で改善を試みたにもかかわらず、改善されない場合は思い切って転職を視野に入れましょう。介護士は売り手市場です。職員を大切にしないような施設は今後淘汰されていきます。
介護も転職はあなたの経歴のマイナスになりません。勇気を持って一歩踏み出しましょう、
職場を変える
改善が見られない場合は職場を変えることも視野に入れてみましょう。サービス残業に悩んでいる人は、転職するのも効果的です。本来は事業所側がサービス残業にならないようにする必要があります。
しかしこのような施設は改善が難しいのも事実です。
ストレスを抱えながら働き続けるよりも転職をおすすめします。
\ 詳しくはこちら/
また派遣社員へ働き方を変えるのも一つの方法です。
派遣社員は契約した勤務時間が厳守されるのでサービス残業がありません。時間外の業務をお願いされた場合でも派遣会社の方から施設に伝えてもらえます。
こちらの記事を参考にされてください。⇨【保存版】介護派遣で評判の良い会社〜おすすめ3選とその理由〜
介護のサービス残業をなくそう
国は「2040年を展望した社会保障・働き方改革」という改革プランを進めています。
具体的には以下の通りです。
- 介護ロボットの活用
- 業務プロセスの構築
- 職員配置の見直し
- ICT化
- 介護事業所における作成文書の見直し
介護士が支えきれなくなる前に賃金や業務の改善など労働環境の見直しが必要です。介護士が現場を去る必要がないように施設の運営側の努力も必要です。
まとめ
今回は介護のサービス残業が当たり前になっている問題についてご紹介しました。
介護業界は優しい人が多いです。
その優しさからサービス残業が当たり前になってしまわないようしたいものです。転職の際にどのような経営者が運営している施設なのかを見極めることも私たちにできる対策の一つだと思います。
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